73)a ホウチャクソウ
73)a ホウチャクソウ
73)b ホウチャクソウ
73)b ホウチャクソウ
72)aホタルカズラ
72)aホタルカズラ
72)bホタルカズラ
72)bホタルカズラ
71)aヤエムグラ
71)aヤエムグラ
71)bヤエムグラ
71)bヤエムグラ
70)aヒメウズ
70)aヒメウズ
70)bヒメウズ
70)bヒメウズ
虫7)a キタキチョウ
虫7)a キタキチョウ
虫7)b キタキチョウ
虫7)b キタキチョウ
69)aヒトリシズカ
69)aヒトリシズカ
69)bヒトリシズカ
69)bヒトリシズカ
69)cヒトリシズカ
69)cヒトリシズカ
68)ムラサキケマン
68)ムラサキケマン
67)aヒヨドリジョウゴ
67)aヒヨドリジョウゴ
67)bヒヨドリジョウゴ
67)bヒヨドリジョウゴ
66)a イヌホオズキ
66)a イヌホオズキ
66)bイヌホオズキ
66)bイヌホオズキ
67)c イヌホオズキ
67)c イヌホオズキ
66)d イヌホオズキ
66)d イヌホオズキ
66)eイヌホオズキ
66)eイヌホオズキ
65)a ハキダメギク
65)a ハキダメギク
65)bハキダメギク
65)bハキダメギク
64) a カラスウリ
64) a カラスウリ
64) b カラスウリ
64) b カラスウリ
63)a ダイコンソウ
63)a ダイコンソウ
63)b ダイコンソウ
63)b ダイコンソウ
62)a チカラシバ
62)a チカラシバ
62)b チカラシバ
62)b チカラシバ
62)c チカラシバ
62)c チカラシバ
61)a アレチヌスビトハギ
61)a アレチヌスビトハギ
61)b アレチヌスビトハギ
61)b アレチヌスビトハギ
60)a トネアザミ
60)a トネアザミ
60)b トネアザミ
60)b トネアザミ
60)c トネアザミ
60)c トネアザミ
虫6)ジョロウグモ
虫6)ジョロウグモ
59)a ヤブマメ
59)a ヤブマメ
59)b ヤブマメ
59)b ヤブマメ
58)a ヤマジノホトトギス
58)a ヤマジノホトトギス
58)b ヤマジノホトトギス
58)b ヤマジノホトトギス
57)a ゲンノショウコ
57)a ゲンノショウコ
57)b ゲンノショウコ
57)b ゲンノショウコ
57)c ゲンノショウコ
57)c ゲンノショウコ
57)d ゲンノショウコ
57)d ゲンノショウコ
57)e ゲンノショウコ
57)e ゲンノショウコ
57)f ゲンノショウコ
57)f ゲンノショウコ
57)g ゲンノショウコ
57)g ゲンノショウコ
57)h ゲンノショウコ
57)h ゲンノショウコ
虫5) a ホソヒラタアブ
虫5) a ホソヒラタアブ
虫5) b ホソヒラタアブ
虫5) b ホソヒラタアブ
56)a アキカラマツ
56)a アキカラマツ
56)b アキカラマツ
56)b アキカラマツ
55)a チヂミザサ
55)a チヂミザサ
55)b チヂミザサ
55)b チヂミザサ
55)c チヂミザサ
55)c チヂミザサ
蝶4)a モンキアゲハ
蝶4)a モンキアゲハ
蝶4)b モンキアゲハ
蝶4)b モンキアゲハ
蝶4)c モンキアゲハ
蝶4)c モンキアゲハ
蝶3)クロアゲハ
蝶3)クロアゲハ
54)a ヤブマオ
54)a ヤブマオ
54)b ヤブマオ
54)b ヤブマオ
53)a ヘクソカズラ
53)a ヘクソカズラ
53)b ヘクソカズラ
53)b ヘクソカズラ
52)a ヌスビトハギ
52)a ヌスビトハギ
52)b ヌスビトハギ
52)b ヌスビトハギ
52)c ヌスビトハギ
52)c ヌスビトハギ
蝶2)ジャコウアゲハ
蝶2)ジャコウアゲハ
51)a アキカラマツ
51)a アキカラマツ
51)b アキカラマツ
51)b アキカラマツ
蝶1)a オカトラノオとアサギマダラ
蝶1)a オカトラノオとアサギマダラ
蝶1)b オカトラノオとアサギマダラ
蝶1)b オカトラノオとアサギマダラ
50)aオニドコロ
50)aオニドコロ
50)bオニドコロ
50)bオニドコロ
50)cオニドコロ
50)cオニドコロ
49)aアキノタムラソウ
49)aアキノタムラソウ
49)bアキノタムラソウ
49)bアキノタムラソウ
49)cアキノタムラソウ
49)cアキノタムラソウ
49)dアキノタムラソウ
49)dアキノタムラソウ
48)ツユクサ
48)ツユクサ
47)aユキノシタ
47)aユキノシタ
47)bユキノシタ
47)bユキノシタ
46)aヤブレガサ
46)aヤブレガサ
46)bヤブレガサ
46)bヤブレガサ
45)a ギンレイカ
45)a ギンレイカ
45)b ギンレイカ
45)b ギンレイカ
44)aクララ
44)aクララ
44)bクララ
44)bクララ
43)aナルコユリ
43)aナルコユリ
43)bナルコユリ
43)bナルコユリ
42)aアカショウマ
42)aアカショウマ
42)bアカショウマ
42)bアカショウマ
41)aタツナミソウ
41)aタツナミソウ
41)bタツナミソウ
41)bタツナミソウ
40)サワギク
40)サワギク
39)aケキツネノボタン
39)aケキツネノボタン
39)bケキツネノボタン
39)bケキツネノボタン
38)ヤブニンジン
38)ヤブニンジン
37)オオイヌノフグリ
37)オオイヌノフグリ
36)aフタリシズカの虫
36)aフタリシズカの虫
36)b アカスジキンカメムシ
36)b アカスジキンカメムシ
35)アメリカイヌホオズキ
35)アメリカイヌホオズキ
34)aカントウタンポポ
34)aカントウタンポポ
34)bカントウタンポポ
34)bカントウタンポポ
33)ヤブタビラコ
33)ヤブタビラコ
32)aウラシマソウ
32)aウラシマソウ
32)bウラシマソウ
32)bウラシマソウ
31)ハコベ
31)ハコベ
30)aカキドオシ
30)aカキドオシ
30)bカキドオシ
30)bカキドオシ
29)a ヘビイチゴ
29)a ヘビイチゴ
29)b ヘビイチゴ
29)b ヘビイチゴ
28)aナツトウダイ
28)aナツトウダイ
28)bナツトウダイ
28)bナツトウダイ
27)aオオアラセイトウ
27)aオオアラセイトウ
27)bオオアラセイトウ
27)bオオアラセイトウ
26)シャガ
26)シャガ
25) タチツボスミレ
25) タチツボスミレ
24) aユリワサビ
24) aユリワサビ
24) bユリワサビ
24) bユリワサビ
23)スイセン
23)スイセン
22)ノコンギク
22)ノコンギク
21)ツワブキ a
21)ツワブキ a
21)ツワブキ b
21)ツワブキ b
20) ヤマハッカ
20) ヤマハッカ
19)コセンダグサ a
19)コセンダグサ a
19)コセンダグサ b
19)コセンダグサ b
19)コセンタングサ c
19)コセンタングサ c
18)シロヨメナ a
18)シロヨメナ a
18)シロヨメナ b
18)シロヨメナ b
18)シロヨメナ c
18)シロヨメナ c
17)サラシナショウマ a
17)サラシナショウマ a
17)サラシナショウマ b
17)サラシナショウマ b
17)サラシナショウマ c
17)サラシナショウマ c
17)サラシナショウマ d
17)サラシナショウマ d
16) ヤマトリカブト a
16) ヤマトリカブト a
16) ヤマトリカブト b
16) ヤマトリカブト b
16) ヤマトリカブト c
16) ヤマトリカブト c
16) ヤマトリカブト d
16) ヤマトリカブト d
15)イヌショウマ a
15)イヌショウマ a
15)イヌショウマ b
15)イヌショウマ b
15)イヌショウマ c
15)イヌショウマ c
14)ヒガンバナ a
14)ヒガンバナ a
14)ヒガンバナ b
14)ヒガンバナ b
13)センニンソウ a
13)センニンソウ a
13) センニンソウ b
13) センニンソウ b
13)センニンソウ C
13)センニンソウ C
12) -1 ノカンゾウ
12) -1 ノカンゾウ
12) -2  ノカンゾウ
12) -2 ノカンゾウ
12)-3 ノカンゾウの群落
12)-3 ノカンゾウの群落
11)-1 キツネノカミソリ a
11)-1 キツネノカミソリ a
11)-1 キツネノカミソリ b
11)-1 キツネノカミソリ b
11)-1 キツネノカミソリ c
11)-1 キツネノカミソリ c
11)-1 キツネノカミソリ d
11)-1 キツネノカミソリ d
11)-2 キツネノカミソリ の下位子房
11)-2 キツネノカミソリ の下位子房
11)-2 キツネノカミソリ の下位子房
11)-2 キツネノカミソリ の下位子房
11)-2 キツネノカミソリ のおしべ
11)-2 キツネノカミソリ のおしべ
11)-3 キツネノカミソリの果実 a
11)-3 キツネノカミソリの果実 a
11)-3 キツネノカミソリの蕾 b
11)-3 キツネノカミソリの蕾 b
11)-3 キツネノカミソリの揃い踏み c
11)-3 キツネノカミソリの揃い踏み c
11)-4 種子 a
11)-4 種子 a
11)-4 種子 b
11)-4 種子 b
10) キンミズヒキa
10) キンミズヒキa
10)キンミズヒキb
10)キンミズヒキb
9) ヤブミョウガ a
9) ヤブミョウガ a
9)ヤブミョウガ b
9)ヤブミョウガ b
9)ヤブミョウガ c
9)ヤブミョウガ c
8) ミズヒキe
8) ミズヒキe
8) ミズヒキ d
8) ミズヒキ d
8) ミズヒキ c
8) ミズヒキ c
8) ミズヒキ b
8) ミズヒキ b
8) ミズヒキ a
8) ミズヒキ a
7) ヤブラン a
7) ヤブラン a
7) ヤブラン b
7) ヤブラン b
6) ガクアジサイ
6) ガクアジサイ
5) セイヨウアジサイ
5) セイヨウアジサイ
4) aオカトラノオ
4) aオカトラノオ
4)bオカトラノオ
4)bオカトラノオ
4) カタバミ
4) カタバミ
3) フタリシズカ
3) フタリシズカ
2) タチツボスミレ
2) タチツボスミレ
1) ニリンソウ
1) ニリンソウ
★五十音順目次はこちら
<2022春>
73)ホウチャクソウ
a)いよいよGWだが、天気は悪い。昼には雨になりそうなので、曇天の中、急いで森に行く。おかげさまで腰痛はかなりよくなった。しかし暗い曇天というのは写真の写りが悪く、これといった目新しいものもない。休みが続くので今日は早めに引き返そうと、そそくさと森の出口でかがんでカメラをデイバックに戻したとき、つまり低い視線がなにやら白っぽいものを捉えた。上から見たのではよくわからなかったろう。これはホウチャクソウです。ユリ目イヌサフラン科。
b) ホウチャクソウ。花を寺院の軒先に吊り下げる宝鐸に見立てたものといいます。全国の山野で普通にみられるそうです。見つけにくいが、この森でもよく咲いていたんだろうな。(2022/4/29  G)
→詳しくは「ユリたち」a

72)ホタルカズラ
a) この森の野草の花は二つのタイプがある。ひとつは、森のあちこちで一斉に、ときには群生して花を咲かせるもの。これらはだいたい2週間ごとに入れ替わる。おそらく3シーズン目に入ったので見逃している花はないだろう。もう一つは、森の特定の場所で、ぽつりぽつりと咲いているもの。こちらは見逃しているのが多いはず。今日紹介するのは後者のタイプ。あまり行かない場所でたまたま見つけた。これはホタルカズラだ。
b) ホタルカズラの花は、あまり行かない場所で、少し離れて3株咲いていた。これは別の株。上の二つが青で、下が紫。図鑑では、紫の花が紹介されていたが、咲き始めが紫で、だんだんと青になっていくようだ。この色を蛍の光にたとえて、この名前があるという。緑の草の中で、良く目立っていました。個体数は少ない感じです。ムラサキ科ムラサキ属。(2022/4/25  写真は4/22 N)
71)ヤエムグラ
a)今日は、コロナワクチン3回目を打って、少々だるい。2回目のような39度近くの発熱にならないといいが、と思いつつ、この森の報告をすませないと気が済まない。春になり森の開けたところ(日が当たるところ)に真っ先に生えてきて群生したのがこの草だった。その名もわからず花が咲くのを待っていたら、今日咲いていたのです。ものすごく小さな花なので、よく見ないと見過ごしてしまいそうです。
b)花が咲いてようやくわかったこの草の名前は、ヤエムグラ。茎の先だけでなく、脇にも花を付けていますね。この写真は拡大していますが、実物はかなり小さいです。1ミリか2ミリといったところです。アカネ科ヤエムグラ属。(2022/4/9  B)

70)ヒメウズ
a) この森の定点観測ということでホームページをつくったのは樹木の同定が目的だった。樹木のある場所も記録して四季の変化を追おうとしたから定点観察なのだが、同定した数はきちんと数えていた。思いのほか樹の種類は多く、3年近くで100種を超えるに至った。まだまだ同定できない樹も多い。一方、せっかくだからと野草の花を見つけると、おまけ的に、こちらは無造作にアップしている内に種類も多くなって、どの野草をアップしたのか分からなくなってしまったので、このたび野草の五十音順の目次をつくってみた。ちゃんと数えると73種だった。多いのか少ないのか。野草は花が咲いているもののみだから、同定率は樹木より圧倒的に低いだろう。とはいえ、3年目に入ると毎年同じ花が同じように咲く。新しい花はもうないのだろうか。でもありましたありました。これは、ヒメウズだ。
b) ヒメウズの花。下向きに咲いているのを、下から見上げるように撮影した。こんなにきれいな花なんだから、下を向かなくてもいいのにな。道端にも咲くというから雑草なのだが、山の野草といってもおかしくない。キンポウゲ科ヒメウズ属。(2022/4/6 写真は3/25 N)

虫7)キタキチョウ
a) 森の中に開けた草地は、自然の力の場合は崩落地であろうが、この森では明らかに人の手によるものだ。つまり年何回か草刈りをしている。とはいうものの根までは刈らないので、野草は健在で毎年同じように花が咲く。明らかに林下より野草の花は多い。よって、花が咲いていないか探し回るが、そうは咲いていない場合が多い。この日もほとんど咲いていなかったが、早くも蝶が舞っていた。黄色い蝶だ。モンキチョウか?時期が早い様な気がするが。
b) 小型の蝶は撮影しずらくて、充分近づけなかったが、モンキチョウではなさそうだ。どうもキタキチョウのようだ。モンキチョウは冬には飛んでいないが、キタキチョウは冬にもいるらしい。小型の黄色い蝶も多くの種類があることを知った。シロチョウ科(2022/3/30  写真は3/27 H)
69)ヒトリシズカ
a) この森の春も3回目になる。ユリワサビ(24)とタチツボスミレ(25)がたくさん。いつもの面々だが嬉しいものだ。シャガ(26)、オオアラセイトウ(27)、オオイヌノフグリ(37)がちらほらと。ウラシマソウ(32)ももうひげを出している。しかし3巡目となると新たな花は流石にないな。シダも目新しいのもないし今日は収穫なしか、と思いきや。見慣れない花を見つけました。これはどこかで見たことがある。あの花の天国・佐渡島でだ。ヒトリシズカだ。この森で生えているとは思いもよらなかった。この森は花の種類は少ないと思っていたが、探せばあるものです。左が開花したて、右はもう花が落ちています。去年見つからなかったのは花期が短いからなのかもしれません。
b) ヒトリシズカを真上から撮影しました。この花は葉が絶妙ですね。ちなみにシズカとは、静御前。義経が愛した女性ですね。白拍子。ひとり舞う姿に見立てているのか、儚い可憐さを表しているのか。この花は絶品です。センリョウ科チャラン属。(2022/3/19  K)
68)ムラサキケマン
春到来、やっと花の季節となりました。この森3回目の春。今年は2週間ぐらい遅いかな。いつもと同じように真っ先にユリワサビが一斉に咲き始め、タチツボスミレがちらほらと。毎年変わらぬ花々たちだ。3巡目の春にどれだけ新しい花を紹介できるだろうか。早速だが、これはムラサキケマン。珍しい花ではないので、記録漏れかな。(2022/3/13 A)
→詳しくは「唇状花たち」C

<2021冬>
67)ヒヨドリジョウゴ
a) 寒くなりましたね。寒さにめげずこの森へということで、昨日のことでしたが、森に行ったはいいが、目ぼしいものはなし。冬の森をどう過ごすかは悩ましいのですが、とはいうものの目に留まるものはあります。これは森の北側の荒れ地。枯れ木に絡まって、ただ赤い実だけがたくさん付いていました。つる植物が巻き付いた樹も、つる植物自身も、両者ほぼ枯れてしまっていて、ただ赤い実だけがある。恐らく樹ではなく野草でしょう。これは何の実なんでしょう。拡大してみましょう。
b) どこかで見たような実です。これが野草だとしたら、「この森の花たち」に2か月ぶりに追加できるわけですが、2か月前に紹介したイヌホオズキ(66)の実に翼があるところなどが似ているのです。イヌホオズキはナス科なので、ナス科のつる植物を探すと、ヒヨドリジョウゴという野草があり、よく似た実を衝けるみたいです。花はおろか葉も蔓もないので、全く確証はありませんが、ヒヨドリジョウゴということにしておきます。同じ場所に春になって生えてきたら再確認したいと思います。(2021/12/27 写真12/26 J)
66)イヌホオズキ 
a) 昨日に続いて今日も雑草です。道端に普通に生えるイヌホオズキ。イヌとつくのは、大抵、役に立たないという意味で、ホオズキににているけど、有毒。ワルナスビという別名もあるようです。ナス科ナス属。森の中ではなく、林縁に咲いていました。例によって拡大してみましょう。
b) イヌホオズキの花。見る分には、白と黄色でなかなか美しいと思うんだけどね。なお、北アメリカ原産の帰化植物のアメリカイヌホオズキというのもあり、こちらは花の色が淡紫色が多いが白色もあって、区別が難しいらしい。これは白いが、アメリカイヌホオズキかもしれません。冬の花は少ないので、咲いてくれているだけでも、まあいいやという感じです。(2021/11/8  写真は10/31 K)
c) 柳田国男の愛したジュズダマ(イネ科)は普通に生えているはずなのだが、この森では見つからない。水辺によく生えているようなので、今日は森の麓を流れる大きな川の河川敷をうろうろしてみました。大雨ですぐ水位が上がり、しょっちゅう改修工事が行われ、散歩にも適さない、ようは荒れ地。基本的には雑草だらけの風情のない場所です。このような多分、外来種ばかりが繁茂しています。ジュズダマは見つかりませんね。
d) そんな荒れ地にも、花は咲いているもので、これはイヌホオズキですね。まあ雑草ですが、なぜこんなのを紹介するかというと。。。
e) イヌホオズキの果実です。これは大きいです。小さな雑草に、立派な実がついていてびっくりの巻でした。なお、これは赤くならずに、黒くなるらしい。たべると毒とのことです。(2021/11/23  T)
65) ハキダメギク
a) 立冬が過ぎてこの森の野草の花はもう咲かないでしょう。しばらくお休みになりそうですが、ある条件を外せば、全く咲いていない訳ではありません。この森の樹木の種類が100に近づいてきたなどと騒いでいますが、じつはこの森の周りの河川敷や街路樹や庭木にはもっと沢山の種類の樹木があります。それは野草も同じで、森の周りに咲く雑草や野生化した園芸種の方が種類としては多いかもしれません。最初のうちは、この森に限定するのは「自生にこだわるからだ」と言っていましたが、この森にはかつての森の管理者やその昔の農家が植えたとおぼしき樹木もあり(現在は植えていない模様)、必ずしも自生とは限らないようです。でも栽培しているわけではないので自生+野生化とは言っていいでしょうが、この森に限定するのは、単に便宜上のエリアに過ぎないかもしれません。現実的には、庭木などに拡げたら園芸種が多いので同定が難しいということもあります。前口上がながくなりましたが、今日紹介する野草の花は微妙だからです。結論をいうと、これは雑草であり帰化植物。この森の出口のぎりぎりのエリア内で咲いていて、可愛かったので紹介します、面白い逸話もあるので。その名はハキダメギク!?
b) ハキダメギク。これ、キク科なので野菊になるわけだけど、物凄く小さいのです。可愛いでしょう。しかし、ハキダメギクとはひどい名前です。掃溜菊。例によって、牧野富太郎の命名だといいますが、世田谷の掃溜めで初めて見つかったのでこの名にしたといいます。ゴミ捨て場で初めて見つかったからとはいえ、それはないだろう、と思います。帰化植物はいい加減な名前が付けられる場合が多いようですが、ハキダメギクとは可哀想すぎます。(2021/11/7 写真は11/6 K)
同定のために撮った写真は→こちら(翔亀の定点観察のページ 特設:野菊たち(Y01) F)
<2021秋>
64) カラスウリ
この森の観察は、樹木をターゲットにして、葉と樹皮を中心に記録し、花が咲けば花を、実が生れは果実を、紅葉すれば紅葉を記録してきました。でもやはり花が楽しいです。しかし樹木の花はそうは咲かないので、ついつい野草の花に目が行って紹介することが多くなりました。野草は花が中心です。だから「この森の花たち」としました。たまに野草の実を紹介したこともありましたが、花が咲いたあとの続編みたいなものです。何と言っても花が目立つんですね。ところが、これは例外と言えるでしょう。実がとにかく目立つんですね。カラスウリ。ウリ科カラスウリ属のつる性多年草。花より実が存在を主張する珍しい例かもしれません。げんに手元の野草図鑑「野に咲く花」にも、カラスウリだけは花ではなく実がでかでかと載っているのでありました。だいたい花は夜に咲くから普通は見ることが出来ないようです。ちなみにこの実は熟すと苦くなるが、若い実は食用/薬用として利用されたそうです。(2021/10/29  G)
63) ダイコンソウ
a) 秋の花シリーズ第7弾。昨年ほとんど紹介してしまったとものと思い込んでいたこの森の秋の花。続々と初見の野草が見つかって驚いているのですが、これはうっかり紹介漏れの花です。8月からちょくちょく見かけています。なぜ紹介し忘れたかと言うと、名前が悪い。これはダイコンソウといいます。大根とは全然関係ない(根生葉が大根に似ているというだけの話)んだけど、大根の連想で道端に生えているアブラナ科の黄色い雑草と混同してしまうんですね。しかし、このバラ科ダイコンソウ属は由緒正しい野草なのです。
b)ダイコンソウの果実です。これは特徴的ですね。これが楕円だと山地に生えるオオダイコンソウとなります。さらに高山にいくと。。。と、ダイコンソウの仲間は高山植物として有名なんです(ミヤマダイコンソウ→「山旅の想い出」4))。由緒正しい野草と言った所以です。(2021/10/12  写真はa)10/2 b)10/9  F)
62) チカラシバ
a) 今日も晴れと思ったのに何と雨。しかも本降りです。降水確率20%なのに。局地的なものでしょう。止むのを待ってお昼近くにこの森へ。すぐ日が射してきました。雨上がりの森は美しい。普段は見向きもしない野草も水滴で輝いています。これは、チカラシバ(力芝)。草地にふつうに生え、この森の草地にもうじゃうじゃ生えています。拡大してみましょう。
b) チカラシバの穂には水滴がいっぱいです。水滴付きすぎです。もっと拡大してみましょう。
c) 宝石を散りばめたようなチカラシバ。赤いのが雄しべの(花粉が入った袋)のようです。イネ科の花は独特ですね(よく判っていない)。イネ科チカラシバ属。(2021/10/10 D)
61) アレチヌスビトハギ
a) 今週は(も?)、残業続きでいい加減いやになってきていて、時間もないのだが、ちょっと気になった花なので、紹介しておきます。この野草の全体をうまく写せなかったので、分かりにくいのですが、中央の3出複葉から左下に辿っていただいて、枝の分岐を上に辿っていただいたところに薄紫色の花が咲いています。これって一見、ヌスビトハギ(52)かと思ったのですが、花がかなり大きいようです。(右下はヤブランの実です)。拡大してみましょう。
b) ヌスビトハギとは違う花ですね。これは、アレチヌスビトハギ。北米原産の最近入ってきた帰化植物。帰化植物らしく繁殖力が旺盛で雑草として駆除の対象となっているようです。しかしこの森では、圧倒的に、自生のヌスビトハギの方が多く、このアレチヌスビトハギは、この株しか見かけませんでした。花としては、こちらの方が美しい。となると、帰化植物だからと言って、一概に悪者にしてしまうのもどうかなとも思うのでした。帰化植物は、古代に中国から入ってきたもの、最近入ってきて在来種を絶滅に追いやるから駆除しなければならないもの(アレチウリなど特定外来生物)、といろいろあって悩ましいです。(2021/10/6  写真は9/25  F)
60) トネアザミ
a) 秋の花シリーズ4弾です。秋の花と言えば、やはりアザミでしょうか。路地から高山まで、さまざまなアザミが咲き、山歩きの一つの楽しみでもあります。しかしその種類は日本だけで150種もあり、なかなか識別は困難です。有名どころでは、富士山だけに咲くフジアザミ(これは特徴的)とか八ヶ岳のヤツタカネアザミとか、尾瀬のオゼヌマアザミとか。きりがありませんね。さて、この森に咲いていたこのアザミは何と言うアザミでしょうか。じつは、よくわかりません。一つの区別の仕方として、花が上を向くか、横を向くか。上を向くアザミの最も普通のが、ノアザミ。これは横を向いているので、ノアザミではありません。横向きアザミは、低山では地域ですみ分けているようです。九州はツクシアザミ、東北はナンブアザミ、近畿はヨシノアザミ。そして関東はトネアザミ。よってこれはトネアザミ。いい加減ですが、とりあえずということで。ちなみに葉の切れ込みが深いのはトネアザミの特徴らしいので、一応合致しています。
b)トネアザミを横から見たところ。トネアザミの特徴は、総苞片(花の根元)の棘が太くて長いことなので、一応合致。しかし太くて長いと言われても、何に比べてという比較がないと分かりません。
c) トネアザミの花の拡大。よく見ると筒状の花の先が5裂しています。これはヤクシマアザミの特徴らしいですが、屋久島の固有種がこの森に咲くわけがないので、筒状花の先が5裂するのはヤクシマアザミだけなのか調べる必要がありますが、今日は時間切れ。アザミの世界は奥深いです。キク科アザミ属。(2021/10/4  写真は10/3  F)
虫6) ジョロウグモ
この森の秋の花シリーズはまだまだ続きますが、今日は蜘蛛。ジョロウグモです。しかし蜘蛛は苦手な方も多いと思われるので、クモの巣がメインの写真にしました。なぜか、この土日のこの森は、蜘蛛の巣の"完成品"が多かったのです。台風一過でクモたちが一斉に巣作りをし、人も少なかったのでそのまま残っていたのでしょうか。普段は蜘蛛の巣は強行突破するのですが、ずいぶん目立つので気を付けて避けながら歩いたのでした。(2021/10/3 写真は10/2 F)

59) ヤブマメ
a) 秋の花の第3弾。今日はこの花。つる性です。つる性の花でこの森で一番多くみられるのは、ヤマノイモ科オニドコロ(50)。山芋や長芋の仲間ですね。これらは多年草です。こちらは、マメ科です。ヤブマメ属ヤブマメ。サヤエンドウと同じよう実をつけるそうです。こちらは一年草です。一年草と言うのがポイントで、このヤブマメは地中にも花を咲かせて種子(豆)をつくるという珍しい生態を持つのだとか。一年草が同じ場所を占領するための戦略ですね。例によって拡大してみましょう。
b) ヤブマメの花。色は綺麗だけど、花って感じではないですね。地中の花に力を入れているのでしょうか。事実、地中でできる種子の方が生活力が旺盛らしいです。こうなると地面を掘って、確かめてみたくなります。イモ類もそうだけど。しかしそれをやると盗掘と間違えられるなあ。(2021/9/30  写真は9/26 D)
58) ヤマジノホトトギス
a) 一昨日、「この森の秋の花シリーズ開幕」と叫んだものの、昨日はあえなくダウン。コロナワクチン(モデルナ)2回目接種で38度9分の発熱。えらい目に遭いました。1日で収まったので良かったですが。さて、今日のは比較的珍しい野草かもしれません。私は初めて見ました。この森の北側の斜面にポツリと咲いていました。ホトトギスです。鳥のホトトギスの胸の斑点みたいに、紫の斑点があるのでついた名前とのこと。独特な花ですね。例によって拡大してみましょう。
b) ホトトギスにはいくつか種類があります。ホトトギス、ヤマホトトギス、ヤマジノホトトギスetc。どれも山野の花。後者の2つはとてもよく似ていて、これはヤマジノホトトギスのようです。ヤマホトトギスはもっと紫の斑点が大きく、強く反り返るとか。このヤマジノホトトギスは、三つの中では一番斑点が目立たないようです。しかしこの斑点って大きいと毒々しいので、このぐらいがちょうど良いかもしれません。ユリ科ホトトギス属。(2021/9/29  写真は9/26  K)
★これはヤマホトトギスではないかというご指摘をいただきました。うーん、難しい。(10/9)
57) ゲンノショウコ
a) お待たせ(?)しました。この森の秋の花シリーズ開幕です。いやあ、こんなにも多くの野草が咲いているとは思いませんでした。いずれもこの森の初見。去年は何を見ていたのだろう。まずは、美しくて夢中になってしまったのがこれ。白い花弁に紫の筋。これは好きです。ゲンノショウコ。フウロソウ目フウロソウ科。全国の山野でふつうに見られる花です。拡大してみましょう。
b) ゲンノショウコの花。5裂した赤い花柱、紺青の雄しべ。色の組合せかなんとも言えず、素敵な花ですね。雨上がりなので水滴もついています。ところで、ゲンノショウコって、「現の証拠」のこと。この全草を陰干しにして煎じて下痢止に用いたとか。薬効がすぐあらわれるから、「現の証拠」。覚えやすいですね。今回は、気に入ったので、いろいろ写してみました。例えば。。。
c) 芸術風のゲンノショウコ。何か儚い感じで、いいと思いませんか。たまたま写真がブレてしまっただけなんですが。新しく導入したマクロレンズはこういうボケ味が得意なようです。(2021/9/27  写真は9/26 D)
d) この花は、数週間前に紹介しました。まだ咲いていました。じつは、土曜日に「翔亀さん!」と声をかけてくれた方から、「ゲンノショウコが種子をつけてる」と教わったのです。種子??。この花の種子って想像できなかったので、探してみたのでした。
 e) これはゲンノショウコの花が散ったばかりですね。伸びている筒が種子になるのでしょうか。しかしこれでは、面白いものではありません。しかし、驚きの種子を見つけたのでした。
 f) これですね、これ。ゲンノショウコの種子です。いやあ、びっくりしました。じつは、これはまだ途中のもので、この種が次第に巻き上がっていくようです。するとお神輿の形になるので、別名「神輿草」と呼ばれているのだとか。面白いですね、教えいただいた方に感謝です。来週、お神輿の形になったものを探してみたいと思います。でも、これ小さいんだなあ。(2021/10/11  写真は10/10  F)
g)秋の花もほとんど終わり、この森の晩秋の楽しみと言えば紅葉と果実です。今年の紅葉はぱっとしないようで色づく前に落葉しそうな気配です。そんなわけで、今日は種子です。これは何度か紹介した可愛い野草ゲンノショウコの種です。2種間前はまだ種が垂れ下がっていましたが、お神輿のようになっていました。何のためか、どうやら種を投げ飛ばしているんだとか。拡大してみましょう。
h) ゲンノショウコの種はすでに無くなっていて、空っぽになっているのが分かるでしょうか。植物って、いろんなことを考えるものですね。■大きな写真は「この森の花たち」57)g,f  スクロールして少し下の方になります(2,021/10/26 写真は10/24 F)
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虫5)ホソヒラタアブ
a) また雨模様の日曜日。この森で何が困るかと言うと、こういう日は写真にとって暗すぎるのです。望遠はまずだめだし、森の写真は冴えないし。しかし新兵器のマクロレンズは単焦点のとりえで暗くても大丈夫。多くの花たちの写真を撮ってきました。この森での初見が6~7種あったかな。今日はそのうち、せっかくの新兵器なのでアブを紹介します。アブがセンニンソウ(13)に近づいているところです。なぜ写せたかと言うと、このアブはホバリング(空中静止)しているんですね。このアブはホソヒラタアブのようです。どこにでもいる最普通種のアブだそうです。このアブは、次はどうするのか。
b) ホソヒラタアブはやはり、センニンソウに食いつきました。口の周りに花粉を付けているようですね。こうして、植物の受粉を助けるありがたいアブなんですね。マクロレンズで遊んだ成果でした。(2021/9/26  D)

56)アキカラマツ
a) 連休でゆっくりできるかと思ったのに今日は夏休み返上で、かつ残業。残業続きだなあ。頭にきたので残業代が貯まるからという理屈で、マクロ専用レンズ(単焦点)を衝動買いしてしまった。悪しき欲望の資本主義だな。そんなわけで一時期ネタギレだったが、最近は紹介していない写真が貯まってきてしまった。この花を見つけた時はこんなところにと少し驚いたのですが、カラマツソウっぽいです。山地から亜高山でよくみかける花。高山植物にしては美しくはなく、高山では気にも留めないのですが、この森の草地に咲いているとは。これはカラマツソウ属ですが、アキカラマツのようです。葉が3出複葉です。拡大してみましょう。
b) アキカラマツの花。花弁はなく、花びらみたいのは萼片。これは後に壊れたマクロレンズ(ZOOM)で少し前に写したもの。新しいマクロレンズは明日には届くかなあ。キンポウゲ科カラノツソウ属(2021/9/24  写真は9/17 F)
55)チヂミザサ
a) 最近仕事の方がうまくいかない中、この森でもショックな出来事があった。少し前に始めた笹シリーズは同定が困難で中断しているが、笹の葉にそっくりな草が花をつけていた。笹は100年に一度しか咲かないので、間違いなくこれは笹ではない。チヂミザサというイネ科の植物だ。葉が笹にそっくりなのでこの名がある。ショックな出来事はこの時おこった。カメラの絞りが効かないのだ。絞るとエラーになってしまう。仕方ないので開放値のまま。だから被写体深度が浅いので一部分しかピントが合っていません。 
b) 写せることは写せるので、チヂミザサの花を写してみました。長く伸びているのがノギといってこの種の特徴、これが動物にくっついて種子を運ぶそうです。花の構造はどうなっているのでしょう。もっと拡大してみましょう。 
c) チヂミザサの花をマクロレンズで接写したものです。これまた変わった花です。綿毛状のものが雌しべで、クリーム色のが雄しべのようです。このようにマクロレンズは楽しいのですが、カメラの不具合はレンズが原因だったことが判明。長年使っていたマクロ機能付きのズームレンズが故障したようです。このマクロは付け足しみたいのものだったので、この機会にマクロ専用レンズを導入するか、大いに迷っているのです。いずれにせよ、このレンズによる最後の1枚になりそうです。(2021/9/23  写真は9/20 D)
虫4)モンキアゲハ
a) 蝶の撮影は難しい。ひらひらと無規則に舞う蝶を写すのは私には不可能です。ヒガンバナの咲くこの森は、しかし、蝶を撮影する絶好の機会になりました。なぜなら蝶たちは、夢中になってヒガンバナ(14)の蜜を吸っていて近寄っても逃げないのです。近寄ってみましょう。
b) クロアゲハかと思いましたが、翅に白い紋があります。胴体にも白い模様があります。これはモンキアゲハのようです。西南日本に多い南方系のアゲハとのことですが、そう珍しくはないようです。
c) さらに近づきます。このカメラは望遠ではありません。モンキアゲハは本当に蜜を吸うのに夢中ですね。翅も花粉だらけです。こうやって蝶を媒介して受粉するのかな。。と、ここでおかしなことに気が付きました。ヒガンバナって地下茎で増えるんじゃなかったっけ。ヒガンバナは中国からの帰化植物で日本では結実しないことが知られています。ということは、ヒガンバナの蜜は無駄ということになります。日本のヒガンバナは蜜なしに進化するのかな、そうするとアゲハも寄ってこなくなるのか、寂しくなるなあと思っていたら、独自の進化論で知られる今西錦司さんがこんなことを言っていることを知りました。「自然は我利我利亡者の寄り集りではない。ヒガンバナの花蜜はその持ち主のためには役に立たなくても、訪ねてきたチョウのために役に立っていればよいのだ。美しい自然は我利我利亡者だけの集まりでは形成し得ない」。さすが今西進化論。(2021/9/20 F)
虫3)クロアゲハ←カラスアゲハ
今日の台風14号はそうひどくはなかったが、外出自粛で読書三昧。コロナ5波が山を越したのも悪天候のおかげかもしれません。昨日の写真です。蝶シリーズ第3弾。これは最もよく見られる黒い蝶、クロアゲハのようです。胴体が黒で、尾が短いので、ジャコウアゲハ(蝶2)やオナガアゲハと区別できると言いますが、あまり自信はありません。白いヒガンバナ(シロバナマンジュシャゲ)(14)に長時間留まってくれていたので撮影することが出来ました。(2021/9/18  写真は9/17  F)
★これはカラスアゲハの雌だ、というご指摘をいただきました。青みがかかっているため。なるほど確かに。(10/9)

54)ヤブマオ
a) 雨続きにうんざりしている中(〇〇続きの仕事もだが)、この森で見知らぬ花を見つけると、どんな花でも嬉しいものです。これは山の麓の沢沿いのじめじめした場所で、意外に多くの花が咲く場所です。なにやら大きな葉っぱににょきにょきと花序が伸びていました。ここにこんなのあったかな。花が咲いて初めて気が付く、といういつものパターンです。これは何でしょうか。拡大してみましょう。
b) 花と言うかなんというか。これは、ヤブマオの恐らく雌花。どういう仕組みになっているかはよくわかりません。ヤブマオは雄花と雌花をつける雌雄同株だが、雌花だけの無性生殖を行うことが多いらしいです。だから雌花としたのですが、今度、行ってみてまだ咲いていたら再確認したいと思います。バラ目イラクサ科カラムシ属。イラクサ科っていうのは初見です。(2021/9/8  写真は9/5 G)​​​​​​​

53) ヘクソカズラ
a) 気の毒な名前を持つ花の最右翼はこの花でしょう。見た目の可愛さに反して、何という名前か、とその落差に驚くのです。これはつる性なのでカズラ(蔓)なわけですが、その名は、何とヘクソカズラ!! 屁糞蔓といいます。おいおい。やぶや土手などに普通に見られるそうです。どうも臭いからくる名前のようですが、ただ嗅ぐだけでは臭いません。葉や花を揉むと臭うらしい。私にはその勇気はありませんでした。拡大死してみましょう。
b) ヘクソカズラの花。なかなか良い配色ですよね。種はしもやけの薬に利用されてきたそうです。リンドウ目アカネ科ヘクソカズラ属。花期8から9月(2021/8/31  写真は8/29  F)
52) ヌスビトハギ
a) コロナのせいでこの森に通い始めてはや1年半。野草の花たちが1年前と同じ時期に同じように咲いているのは嬉しくもあるが、去年と同じ花ばかりというのも残念であります。しかし、そこはそれなりに広い森、まだまだ初めて見る花もあるようです。逆に去年は何を見ていたかということにもなるかもしれません。今日ご紹介するのは、ヌスビトハギ。これは複数個所で沢山咲いていました。何故去年は見逃していたのか。思うに、ミズヒキ(8)と勘違いしていたのでしょう。葉の形がまず違います。こちらはマメ科です(ミズヒキはタデ科)。花を拡大してみましょう。
b) ヌスビトハギの花。よく見るとミズヒキとは全然違いますね。私には、これが人の顔に見えます。手前がキョトンとした顔、奥が瞑想している顔。
c) ヌスビトハギの果実。マメ科の実ですね。まだ若い実です。この果実の形を、忍び足で歩く盗人の足の形に見立てて、ヌスビトハギと名付けられたと言います(牧野説)。盗人萩。少し気の毒な名前ですが、じつはもうひとつ、もっと気の毒な名前を持つ花をみつけてしまいました。それは明日のお楽しみに。(2021/8/30  写真は8/29  F)

虫2) ジャコウアゲハ
台風10号の雨雲も午前中には通り過ぎ、日が射すと同時に猛暑が復活です。この森に入れさえすれば、涼がとれるが、今日は台風、さすがに風が強いです。森じゅうがわさわさ揺れています。枯れ樹も次々と倒れているようです。花たちは、キツネノカミソリ(11)が咲き始めました。昨年とほぼ変わらない8月上旬。植物の体内時計は正確です。あとは例年通りの秋の花たちです。ということで野草の花は紹介するものもなく、今日は蝶シリーズ第2弾。山を一気に登って休んで汗を拭いていたら、周りをゆらゆら舞っていた黒いアゲハが、目の前に留まってくれました。ジャコウアゲハ(雄)のようです。このアゲハはこの森でよく見かけます。(2021/8/9 A)​​​​​​​
51) アキカラマツ
この森は、秋の花たち、ヤブラン(7)、ヒズヒキ(8)、キンミズヒキ(10)、ヤブミョウガ(9)にセンニンソウ(13)が花盛りです。しかし、いずれも去年観た花ばかり。少しは初見の野草の花はないものかと探し回ったら、ありましたありました。野草にしては背が高いです。これはアキカラマツのようです。高山でとてもよくみかけるカラマツソウ(高山植物の中では美しくもないのでいつも無視していましたが)の仲間です。カラマツソウより美しいかもしれません。こちらは山や草地に普通に見られるようです。初秋に咲くカラマツソウだからアキカラマツ。8月になると秋の花なんですね。一応、拡大してみましょう。
【2】アキカラマツの花です。花弁はなく、雄しべが沢山。この写真の花の雄しべは少ない方です(たまたまこれだけ鮮明に撮れたので)。4枚の萼片が基部に付いていますが、すぐ落ちてしまうようです。これはちょうど開花し始めた花ですね。ササと格闘中の身としては、やっぱり花は美しくていいなと思うのでした(ササは何十年に一度しか咲かない)。キンポウゲ科カラマツソウ属。(2021/8/2  写真は8/1 F)
虫1) オカトラノオとアサギマダラ
a) この森の定点観察を始めたのは昨年の7月下旬だったから、もう1年がたつ。思えばコロナの緊急事態宣言で、この森くらいしか行けないので、樹と野草の花の観察でもやるかなと思い立ったのだった。樹木のほうは86種まで重ねたけどまだまだ未発見の樹は多そうでキリがなさそうだが、野草の花の方はおおむね50種だが、1年が巡るとなかなか新しい花には出会えない。うーん困った。そこで新趣向。これは先の土曜日、オカトラノオに茶色いアゲハが留まっているように見えた。クロアゲハはよく見かけるけど、これは何だろうか。
b) 幸い近づいて行っても逃げないので、そろそろと後ろに回ってみた。蝶のことは良く知らないが、どうも前翅が黒くて、後翅が茶色いようだ。調べてみるとアサギマダラに似ている。アサギマダラは日本各地でよくみかけるようだが、有名な蝶のようです。蝶なのに長距離移動をするとか。台湾まで飛んで行ったという記録もあるそうで、びっくり。マーキングをして盛んに調査が行われているらしい。どうも夏には日本の2000mくらいの高地、冬には沖縄や台湾というパターンだとか。ということは、このアサギマダラは台湾から、八ヶ岳あたりへの旅の途中なのかしら。と思うと、なんだか疲れているような気もする。だから逃げなかったのかな。でも、ということはもういないか。夏に八ヶ岳にはたくさんいるそうなので行きたくなってしまうのでした。★蝶シリーズを続けるかは今後の出会い次第です。蝶って撮影が難しくて。(2021/7/20  写真は7/17 F)

50)オニドコロ
a) 昨日紹介したつる性のサルトリイバラを探していたら、こんなつる性植物を見つけました。ハート形の葉です。しかし樹木図鑑をいくら調べても載っていません。ということは、、野草図鑑にありました。ヤマノイモ(ジネンショ)の仲間のオニドコロのようです。樹木と野草(多年草)の区別はそもそもあいまいのようですが、野草は、花だけ紹介する方針ので(「この森の花たち」と表題をつけている)、スルーしようかと思ったのですが、花が咲いたのです。花を見てみましょう。
b) オニドコロの花です。雌雄異株で、上向きが雄花で、下向きが雌花なので、これは雄株です。実はならないんですね。もちろんイモなので、根が芋になるようですが、オニドコロのイモは食べられないそうです。その名、鬼野老は、イモにひげ根が多いので老人にたとえたとか。せっかくだから花を拡大してましょう。
c) オニドコロの雄花。全部オシベということですね。花期78月。山野に普通に生える。ヤマノイモ科ヤマノイモ属。(2021/7/13 写真は7/11 F)
49)アキノタムラソウ
a) 今日も晴れ。梅雨明けも近いようです。昨日、「この森は久しぶりのヤブラン(7)やアキノタムラソウが咲き始めなんだか秋の気配です」とつぶやきましたが、アキノタムラソウはもしかしたらナツノタムラソウではなかったかと、今日、確認してみました。アキノ(ナツノ?)タムラソウが何本も咲いています。 
b) アキノタムラソウは北海道を除く全国の山野の道端に普通に見られるそうです。一方、ナツノタムラソウは神奈川県と東海地方と近畿地方のみ。「ナツノタムラソウは夏咲くので暑くて舌(蕊)を出すが、秋に咲くアキノタムラソウは出さない」とか。この写真は昨日のものですが、雄蕊は出ているといえるのでしょうか。微妙なところです。
 c) 今日のアキノ(ナツノ?)タムラソウです。おやおや雄蕊が曲がりました。これはアキノタムラソウの特徴だそうです。ということで、これはアキノタムラソウで確定。花期は7~11月とのことで、秋の花が早々と咲いたこの森でした。シソ科アキギリ属■ナツノタムラソウの花期は6~8月。ハルノタムソウというのもあるようだが、これは紀伊半島以西らしい。(2021/7/11 F)
d) 葉は、奇数羽状複葉だか、単葉もある。広卵形。(2022/10/16 F)

<2021夏>
48)ツユクサ
今日は時間が無くなってしまったので、お馴染みのツユクサです。やっぱり梅雨だからね。というのは誤解で、早朝に花が開き昼に閉じる、と短命なのでツユクサというそうです。これは数週間前の土曜日の朝の写真です。よく見ると変わった花で、花弁は3枚。青い2枚と下に白いのが1枚。雄しべは6本だが、上の黄色い3本は花粉を出さず昆虫の眼を惹くためのもの。下の2本で黒いのが本物の雄しべ。真ん中の一本は少しだけ花粉を出すそうです。花の青色は水に溶けるので子どもの頃あそんだっけな。ツユクサ科ツユクサ属。(2021/6/29  写真は6/5 A)
47)ユキノシタ
a) 野草の花は大群落であったり、至る所で次から次に咲いていたりするのもいいものだが、思わぬ場所でポツリと咲いているのを見つけるとひとしお嬉しいものだ。昨日のことだ。あまり見るべき樹がないこの森の北側の落葉樹林帯の沢沿いを久しぶりに歩いた。ふだんは涸沢なのだが、梅雨のため水が流れている。この季節、やはり花はないなあと思っていたら、沢の近くに何やら白いものが咲いていた。花弁が大分落ちてしまっているのか、奇妙な形だ。念のため近づいてみた。すると。。。
b) おおっ、これはユキノシタではないか。そう珍しい花ではないが、この森に生えるとは思っていなかった。とても可愛らしい花です。山で良く見かけるダイモンジソウの仲間ですね。"雪の下"という名は雪でも葉が枯れないで残っているから(常緑ということ)とか、垂れ下がった花弁を舌に見立てた"雪の舌"だとか諸説あるようです。ユキノシタ科ユキノシタ属。湿地の岩場に多い。葉は薬用・食用にもされた身近な野草らしい。(2021/6/21  写真は6/20 G)
46)ヤブレガサ
a) 花のない梅雨の季節です。咲いていてもドクダミやケキツネノボタンばかりのこの森です。そんな中、巨大な葉を拡げた樹なのか草なのか、そこらじゅうに生えてきて、気になっていました。照葉樹林帯にも落葉樹林帯にも森の中に生えているので目立つのです。それらが、ついに花を開きました。拡大してみましょう。
b) 決して綺麗とは言えないですが、突き出ているのは雌しべのようです。この花のおかげて正体がわかりました。ヤブレガサというそうです。破れ傘? どうも、芽吹いた時の姿が、すぼめた傘を開いたようだからなんだとか。芽吹きとなると、残念、来春を待つしかありません。キク科ヤブレガサ属。(2021/6/16  写真は6/12 A)
45)ギンレイカ
a) 前回のクララに続いて、この森の夏の花、地味&名前負けしている花シリーズです。この森の北側、落葉樹林帯の谷沿い、ちょうど沢(通常時は枯れています)を背景に被写体としては絶好の位置に群生していました。あまり見かけない花です。その名はギンレイカ、銀鈴花とは美しい名前の持ち主です。拡大してみましょう。
b) ギンレイカの花。何回か、この花を観に通ったのですが、これ以上は花が開かないようです。半開花ですね。これが銀の鈴かなあ、とも思いますが、可愛いことは可愛いです。サクラソウ科オカノトラノオ属。(2021/6/2  写真は5/30 H)
44)クララ
a) この森の夏の花は地味なのが多い感じです。照葉樹林帯の少し開けた山道に咲いていたこれは、かなりでかいです。最初は樹木かと思ったのですが、多年草。綺麗とは言えませんが、名前がふるっています。クララ!!というそうです。外来種のような名前ですが、れっきとした在来種。漢字で書くと眩草で、根汁をなめると目が眩むほど苦く「くらら草」と言われたからだと言います。拡大してみましょう。
b) クララの花。まだ開きかけのようです。中国にも分布し、根は漢方に使われ、全草が毒だらけみたいなのであまり手を出さないほうがよさそうですね。マメ科エンジュ属(現在はクララ属?)。エンジュといえば、街路樹に多い中国産の樹ですね。この森にもあったような。今度、確認してきます。花期6~7月。(2021/5/31  写真は5/29 B)
43)ナルコユリ
a) この森の夏の花、まだあります。これは何?? この森の草地エリアにポツンと咲いて(?)いました。こういうのは初めてみます。これも花のようです。よく見てみましょう。
b) 下向きに花が咲いているんですね。これはナルコユリ(鳴子百合)。ユリの近縁ではあるようですが、キジカクシ目アマドコロ属。スズランに近いですね。アマドコロという野草と似ていますが、花の付け根に突起があるのでナルコユリのようです。(2021/5/20 写真は5/15 F)
42)アカショウマ
a) この森の夏の花、まだまだ続きます。これはアカショウマ。この森の北側の落葉樹林帯に多く生えていました。10月下旬に紹介したサラシナショウマ(17)に花が似ていて、根茎が赤いからアカショウマ。花期は6~7月、こちらは夏の花ですね。拡大してみましょう。
b) アカショウマの花。雄しべが目立ちますね。10個あるらしいです。サラシナショウマは雄しべが無数にあるので、よく見ると異なるのがわかります。サラシナショウマはキンポウゲ目ですが、こちらはユキノシタ目と目も異なっています。(2021/5/19 写真は5/16 K)
41)タツナミソウ
a) この森の夏の花、どんどんいきます。これはタツナミソウです。シソ科ですね。春に空き地にもよく生えているオドリコソウやホトケノザ(いずれも路地でも咲いていたのでここでは紹介しませんでした)と花の形は似ていますが、花が一方向に綺麗に並んでいて美しいですね。これを泡立って寄せてくる波に見立てて立浪草と名付けられたそうです。正面から見てみましょう。
b) タツナミソウを正面から。面白いですね。私には、人の顔が並んでいるように見えます。真ん中の顔は笑っていて、上の奥の二つはむっつり顔、左の横向きは叫んでいる顔。花期は5月から6月。シソ科タツナミソウ属。(2021/5/18  写真は5/15 F)
40)サワギク
この森の春、もはやもう夏かもしれませんが、それにしてもなぜか野菊なのです。この黄色い花の群生。どう見ても菊なんです。しかし、愛用している図鑑「野に咲く花」に載っていないのです。そもそも菊は秋ですから、菊ではないのか、と思いつつ姉妹編の「山に咲く花」を見たらありました!! 夏(6月~8月)に咲く菊、これはサワギク(沢菊)みたいです。「山地のやや湿り気のある林内に生える」とあり、一応山地には違いないので、間違いないでしょう。標高168mと低山とも言えないほどの小さな山ですが、"山"と言われると何だかうれしくなってしまうのでした。
葉の形がキクの仲間にしては特徴的で、大きく裂けています。近接する3か所で咲いていました。草地というよりも山地に近い場所でした。
秋ではなく夏に咲くだけあってなのか、小振りでスマートな感じがします。夏の野菊があるとは、野草の世界は奥深いですね。(20221/5/17 写真は5/16 F)
同定のために撮った写真は→こちら(翔亀の定点観察のページ 特設:野菊たち(Y01) C)

39)ケキツネノボタン
a) 週間予報はずっと雨。今日も雨の中、この森に向かいました。もう梅雨ですね。野草は春から夏の花へ移ってきていました。今日紹介するのは、ケキツネノボタン(毛狐の牡丹)。草地に群生していました。まあ、これは水田の雑草としておなじみのもので花期は3-7月と長く、夏の花とは言えませんけど。しかし、このすぐ近くには夏の"山の花"が咲いていて嬉しくなりました。その話はまた明日(→40サワギク)。
 b) ケキツネノボタン(毛狐の牡丹)の花です。毛のないキツネノボタン(狐の牡丹)とは、右上の果実の棘の先の形で見分けられるそうです。曲がっていないのがケキツネノボタン。キンポウゲ科キンポウゲ属。(2021/5/16 H)

<2021春>
38)ヤブニンジン
この森の春の花シリーズ。そろそろ息切れしてきたが、継続は力なりなのです。弁解じみてしまったが、今日はあまり見栄えのしない花。ヤブニンジンです。葉がニンジンのようで藪にはえるから。この森でよく見かけます。面白いのは、両性花と雄花の両方かあること。筒のようなものがある長く伸びているのが両性花です。セリ科ヤブニンジン属。(2021/4/22  写真は4/17  H)
37)オオイヌノフグリ
この森の春の花シリーズ。今日は、まるで高山植物のような可愛い花。オオイヌノフグリです。漢字で書くと大犬の陰嚢となるが、気にしないようにしましょう。瑠璃色がいいですね。これは在来種ではなくて、ユーラシア・アフリカ原産で明治の中頃に気付かれたそうです。在来のイヌノフグリは、これより赤みがあるらしいが、今は珍しくなってしまったそうです。オオバコ科クワガタソウ属。(2021/4/21  写真は4/18 F)

36)フタリシズカと  虫0)アカスジキンカメムシ
a)この季節のこの森は昆虫たちも賑やかです。昆虫を狙って撮ることはありませんが、花に留まる蝶や蜂が写ることは多い。しかし何という虫かは特に追及はしてはきませんでした。しかし、このフタリシズカ(→3)の茎を這っていた虫は、その美しさに目を惹かざるを得ませんでした。この虫は何でしょうか。
 b)背中の模様が面白く、渋く光っています。触覚も光沢のあるある青。見とれていました。調べてみるとこれは、カメムシの仲間。カメムシと言えば、大発生して臭くて嫌われもの。しかしその種類は多く、このカメムシは臭いはほとんどないようです。その名はアカスジキンカメムシ。そしてこれはその終齢幼虫だそうです。成虫になると緑に赤筋が入って輝き「歩く宝石」と呼ばれているそうです。また若い幼虫はキラキラ光る緑、それが少し成長するとこうなるとか。カメムシも馬鹿にするものではありませんね。(2021/4/20  写真は4/18 F)
35)アメリカイヌホオズキ
待ちに待った休日だが、雨。めげずにこの森に向かったのだが、雨は野草の花の大敵である。撮影しにくいだけでなく花を閉じてしまうのだ。そんな中で咲いていた見たことのない花に目を惹きつけられた。この花は何だ??。かつて早池峰山で見た花を思い起こした。あれは2018年の7月、この花を見るために登ったのだった。標高1,917m。宮沢賢治が愛した山。蛇紋岩の山で、この山でしか見ることのできない固有種が多くある。この花もこの山の固有種だ。ハヤチネウスユキソウ。ウスユキソウの仲間の中で、最も大きく最も美しいと思う。この山の標高の高いところのそこら中にたくさん咲いていた。この花に夢中になって天気の急変に気付くのが遅れ、強風豪雨の中をやっとのことで下山したのもいい思い出だ。そういえば、この山旅は、宮沢賢治を巡る旅でもあった。→「山旅の想い出」16
写真が今日この森で見つけた花。なんとなくハヤチネウスユキソウに似ていませんか。しかし高山植物がこの森にあるはずがない。でも何の花だろう。色々調べた結果、どうもアメリカイヌホオズキの花が雨に濡れて、ウスユキソウみたいに見えたのではないかと思う。これは帰化植物で珍しくはないらしい。ただ花期が7-9月とされているので違う可能性も高い。ハヤチネウスユキソウを思い起こしてくれた花として記録にとどめておこう。(2021/4/17  H)
34)カントウタンポポ
a)この森の春の花シリーズ。今日はお馴染みのタンポポです。ここはこの森でいつも一休みする草地です。いつのまにやらタンポポがいくつも咲いていました。気に留める花ではないのですが、そういえばタンポポ戦争ってあったなあと思い出しました。外国産のセイヨウタンポポが侵略して、在来のタンポポが姿を消しているってやつです。セイヨウタンポポは一年中咲き、受粉しなくても生殖し、コンクリートの環境にも強い。自然度の高いところでしか在来タンポポは生き残れない。では、このタンポポはどちらでしょうか。
b)セイヨウタンポポと在来タンポポの見分け方は簡単です。セイヨウタンポポは、総苞外皮が反り返る。左上が、家の近くの道路に生えていたセイヨウタンポポ。中央が、この森のタンポポです。明らかに違いますね。これは在来のカントウタンポポです。そうと知ると何だかこのタンポポを愛おしく感じてくるのでした。(2021/4/16 写真は4/10 F)
33)ヤブタビラコ
この森の春の花シリーズ。今日は綺麗な野草の花を紹介しましょう。道端にもよく見かける花。この森の草地のあちこちで咲いていました。似たような野草はたくさんあるけど、ヤブタビラコ(藪田平子)のようです。 
<覚書>キク科ヤブタビラコ属。類似のオニタビラコの葉は羽状深裂。コオニタビラコは舌状花が9枚以下。(2021/4/15  写真は4/4 F)
32)ウラシマソウ
a) この森の春の花シリーズはまだまだ続きます。このところ道端にも咲いている野草が続いたので、今日はいかにも山らしい野草を紹介しましょう。大きな葉の陰に、仏炎苞をかぶった花を見つけました。仏像の背後の炎を型取る飾りに似ているのでこう呼ばれます。ミズバショウとかザゼングサがそうですね。山ではマムシグサをよく見かけます。みなサトイモ科です。しかしこれはマムシグサとは違うようです。拡大してみましょう。
b) この花の特徴は、長い紐が伸びていること。この紐を浦島太郎が釣り糸を垂らしている姿に見立てて、ウラシマソウといいます。サトイモ科テンナンショウ属。照葉樹林帯の中にいきなりこんなのが生えてきていてびっくりです。雄しべとか雌しべは、仏炎苞の袋の中にあるそうですが、切り開くのは可哀想なので外観だけです。(2021/4/12  写真は4/10 A)
31)ハコベ
やっと金曜日ですね。新しい職場での一週間はさすがに長かったです。さて、この森の春の開花ラッシュシリーズ。今日は、ハコベです。それこそどこにでも生える雑草みたいなものだけど、古くから知られる在来種(波久倍良)。春の七草のひとつですね。可愛くて好きな野草です。明日は久しぶりにこの森に行けます。何が咲いているかな。ナデシコ科ハコベ属。(2021/4/9  写真は4/4 F)
30)カキドオシ
a) この森の春の開花ラッシュシリーズ。今日は、道端にも生えよくみかける野草だけど、面白い野草なので。カキドオシです。垣通しの名の通り、垣根を通り抜けて伸びるほど繁殖力が旺盛。この花は、見ていて飽きないです。シソ科カキドオシ属。
b) ちょっと角度を変えてみましょう。下唇が上に来ていますが、この模様が色々あって、楽しいです。この森の草地は、これなんかありきたりな野草だけど、いろんなのが咲き乱れる季節なのです。(2021/4/8  写真は4/3  F)
29)ヘビイチゴ
a)この森の春の開花ラッシュシリーズ。今日は、ヘビイチゴです。先日、白い花のモミジイチゴクサイチゴを紹介し、両者とも樹木でしたが、こちらは草。そうはいっても、みな食用のイチゴと同じような実をつけます。ただし、ヘビイチゴはヘビが食べるという名の通り、おいしくはないそうです。バラ科キジムシロ属。ヘビイチゴはこの森でよく見かけます。そういえば、もう1か月前に花が咲いたモミジイチゴは実が付いているかもしれません。今度、確認しなくちゃ。(2021/4/7  写真は4/4 F)
b)そろそろこの森のイチゴたちが色づいてきました。クサイチゴやバライチゴなど実だけ見ると区別がつかないけど、これはヘビイチゴの実。これだけ生っていると見事ですね。こちらの実は味がなくて美味しくはないそうです。毒はないようですが。(2021/5/24  写真は5/23 F)

28) ナツトウダイ
a) この森の春の開花ラッシュ。今日は、変わった花を紹介しましょう。この森の草地帯に群生していた草が、幾何学模様になっていました。この場所はよく通るのですがいままで全然気づきませんでした。ということは、何かの変化があったはず。花が咲いたのです。茶色いのが花です。拡大してみましょう。
b) これはナツトウダイの花。クワガタ虫の角のようなもの先から蜜を出すらしい。その中央に雄しべがあり、そこから伸びているのが子房、つまり果実になるらしい。不思議な花だ。キントラノオ目トウダイグサ科。初めて聞くなあ。ナツトウダイという名は、夏に咲くわけではなく、仲間の中では最も早く春に花をつけるので、初燈台の誤りという説もあるとか。(2021/4/6  写真は3/27 F)

27)オオアラセイトウ
a) 春真っ盛りのこの森の草地は様々な花が咲き乱れています。タチツボスミレがそこら中に花を咲かせキイチゴ類の白い花も多いです。今日はどの花を紹介するか迷ったけど、群生していて目立っていたこの花を。紫の花ですね。ハマダイコンかと思ったけど(このああたりの海辺に多いです)、ちょっと違う。拡大してみましょう。 
b) どうもこれは、オオアラセイトウというらしい。別名ショカツサイとかムラサキハナナ。中国産で江戸時代に観賞用で移入、野生化されたといいます。なんだ帰化植物かとも思ったが、なかなか美しい花なのでまあいいか。(2021/3/22  F 写真は3/20)

26)シャガ
今日は暖かった、この森。もうシャガが咲いていました。例年は4月に入ってからだと思います。もう完全に春ですね。(2021/3/6  B)

25)タチツボスミレ
暖かいこの森で、もうスミレが咲いていました。ちょっと色が濃く青っぽいですが、タチツボスミレとしておきます。牧野富太郎は、万葉集に登場するツボスミレは、タチツボスミレのことだとしているそうです。※「山吹の 咲きたる野辺の つぼ菫 この春の雨に 盛りなりけり (高田女王 1444)」※黄色いヤマブキの花とスミレの組みあわせか。そして雨。これは絵になる景色です。(2021/2/28 F)

24) ユリワサビ
a) 今日は暖かいこの森です。ずいぶん歩き回ってしまいました。冬の森は専ら緑豊かな照葉樹林帯で楽しんでいるのですが、たまにはと山の裏側の落葉樹林帯に向かいます。おやおや渓流を渡った礫状地に、シダに混じって野草が群生しています。花も咲いているようです。これは何でしょうか。
b) 花のアップ。ワサビの仲間ですが、ワサビのような香辛料には使えません(花はよく似ています)。こういう花が咲いているのが山らしいです。花期は3-5月といいますから、早いですね。もう春は間近です。(2021/2/14  G)
<2020冬>
23)スイセン
極寒の"この森"にスイセンが咲き始めました。11月末に最後の花を見かけた後(ノコンギク)、もうしばらく野草の花には会うこともないんだなあ、と思っていたのですが、このスイセンがあったんですね。12月末には開花し始め、この写真が1月18日(月)の早朝。まだ咲き始めですが、しばらく雨が続きそうなのでご紹介します。それにしても大きな群落です。春から秋には他のいろんな花が咲いていた場所。根は残っているはずだが季節により交替しているのかな。スイセンを皮切りに早春の花もそろそろですね。ずっと同じ森に通うと花のない季節はごく短いことを感じます。★ヒガンバナ科スイセン属。地中海沿岸原産。日本には古い時代に移入され野生化。(2021/1/21 F 写真は1/18)
南房総のスイセンは→こちら(「山旅の想い出」の(12))

<2020秋>
22)ノコンギク
この森の野草の花はもう残っていないかと思ったが、しぶとく咲いていた花を紹介しよう。野菊です。しかし1か月前に紹介した野菊(シロヨメナ)とは様子が違う。花の色が真っ白ではないのだ。淡薄青色が大変綺麗だ。それにしても野菊は種類が多くて識別が難しい。花を分解したりしてやっとわかったのは、どうもこれはノコンギクのようだ。図鑑には山野の至る所に普通に見られる、とある。帰り道、家の近くの道端に同じ花が咲いていた。まあいいか。(2020/12/10  F 撮影は11/29)
同定のために撮った写真は→こちら(翔亀の定点観察のページ 特設:野菊たち(Y01) B)

21)ツワブキ
コロナのため連休初日もいつもの"この森"へ。いやコロナのおかげといっておこう。紅葉真っ盛りの照葉樹林を楽しめたのだから。紅葉と照葉樹林とは形容矛盾だが、照葉樹林の中でぽつりぽつりと色づいている紅葉が美しいのだ。よく目立つのだ。しかし、高くて遠いので撮影は失敗。だが狙いは絞れたので明日リベンジだ。というわけで、今日は野菊シリーズ第3弾です。秋の野草はこれが最後かな。これはツワブキ(石蕗)です。海岸の岩場でよくみられるらしい。この森では、海よりの岩場にしか咲いていませんでした。海までは1km余りあるが、昔はこのツワブキのあたりまで海が迫っていたのかもしれません。キク科ツワブキ属。(2020/11/21 A   撮影はa)11/15 b)11/7)


20)ヤマハッカ
この森に通い続けて意外だったのは、秋にさまざまな野草の花が咲いていることだ。白い野菊と並んであちこちで咲いていたのが、このヤマハッカ。ハッカの仲間だけど匂いはありません。山野に普通に見られる花のようです。紫の舌の形の花は色々あってよく似ているので、見分け方のポイントをまとめてみました。こちら。(2020/11/15 F)
19)コセンダングサ
a)前回に続き野菊です。このところ"この森"の草地エリアでよく見かける花です。なぜこれが野菊なのか。花弁が落ちた後の野菊なのです???。もちろんそんなわけではなく。。。 
b)コセンダングサ。キク科です。花弁が落ちた後ではなく、もともと花弁(正式には舌状花)はないそうです。黄色の部分だけ見れば確かに菊です。原産地は不明で、明治時代から荒れ地に広がってきたようです。外来種ですね。(2020/11/10  F  写真は11/3)
c) 今日はへとへとになって帰ってきて(夜の街に繰り出すのはまだ自制しているので酒ではないよ)、秋の花シリーズ第8弾をと準備していたら、去年紹介済みの花でした。でも写真の黄色い筒状花が水晶みたいで面白かったので、アップしておきます。これは野菊ではあるけど花びらのない菊、コセンダングサ。これは明治時代に入ってきた帰化植物で、まあ雑草ですね。この森ではいまが盛り。あちこちでよく見かけると思います。(2021/10/14  写真は10/9 F)

18)シロヨメナ
a)この森は秋も深まり10月半ばから野菊がちらほら咲き始めた。日が経つにつれて、野菊の花はどんどん増えていき、あそこでもここでも群生して咲いている。この森には5年は来ているが、こんなに咲くとは知らなかった。なぜならこの紅葉の時期は他の山々へ遠征ばかりでこの森に来ることはなかったからだ。この野菊は何という名前だろう。野菊には多くの種類がある。この森のあちこちで咲いている野菊たちはみんな同じ種類なのだろうか。(写真の紫色の花はヤマトリカブト→16です)
b)いろいろ下調べをして、待ちに待った今日、野菊の同定に出かけた。舌状花(白い部分)の形、葉の形と毛の有無、総苞の形を総合するとどうもシロヨメナのようだが、自信はない。変異も大きく同定難度は高いらしい。しかしこの森のあちこちで今日咲いていた野菊はみんな同じだった。さまざまな野菊を探す山旅も楽しそうだな。
c)せっかくだからおまけ。後ろ姿も美しいシロヨメナ(白嫁菜)。薄紅色の花のヨメナの白いヴァージョン。ヨメナは万葉集でウハギという名で登場するという。(2020/11/7 D)
同定のために撮った写真は→こちら(翔亀の定点観察のページ 特設:野菊たち(Y01) A)

17)サラシナショウマ

a)7ケ月ぶりに他の森(山旅)に浮気してしまい日帰りとはいえ準備が大変だったので、4日ぶりの"この森"の報告です。といっても、日曜日の山旅の翌日には、いそいそと"この森"に行っています。山旅では見知らぬ樹が多かったが、"この森"は馴染みの樹ばかりで、心なしか「浮気したな」と怒ったようにでも暖かく迎えてくれたような気がします。さて、今日はサラシナショウマ。10月7日に出会った先達に教えてもらった花。イヌショウマの傍にまだ開花していなかった花です。ようやく満開になっていました。 
b)c) サラシナショウマのアップです。ペットボトル用のたわしみたいですね。小さい花が集まって、たわしのようにみえるわけです。イヌショウマ(→15)は役に立たないからイヌと名付けられたわけですが、こちらは薬用になるそうです。また若芽を水でさらして野菜として食べていたので、サラシナ。別名ヤサイショウマとも言うそうです。この両ショウマ、最初はこの場所にしかないかと思っていましたが、この森のあちこちで見かけるようになりました。こういうことは何度も来るからわかることですね。(2020/10/28 K 写真は10/24)
d) おはようございます。今日はテレワークなので早朝の"この森散歩"。日曜日には人でにぎやかなこの森も静かだ。しかし、市街地に接する森とあって好きな方はいるようで、朝のウォーキングのお年寄りや、トレランの若者もみかける。今朝は、昨日紹介した可憐なイヌショウマをもう一度見たくてこの森でも特に寂しいエリアへ。そしたら先客がいらっしゃった。大きなカメラ片手の年配の方だ。イヌショウマの開花具合を話した後で、すぐそばにサラシナショウマもあると教えてくれた。まだ開花前か。よく見るとこのあたりショウマがたくさん。先達はさすがである。お気に入りのスポットになりそうだ。キンポウゲ科サラシナショウマ属。(2020/10/7 K)
(16) ヤマトリカブト
a) もう一か月以上も前になるが「これは何?トリカブト?」と呟いた花'(c ,d)。その時は蕾がいっぱいで咲き始めのようだったので、咲くのを待ち続けていた。ところが、何度行っても咲かないばかりか、咲いていた僅かな花もなくなってしまった。遅かったのかと一時思ったが、どうも晴れないと花が開かないようなのだ。なにせずっと雨か、曇りだったからね。そしたら昨日、薄日が差す程度の天気だったが、行ってみて驚いた。満開ではないか。待ちきれなくて咲いたのかな。これは圧巻です。
b)アップです。これはヤマトリカブトのようです。トリカブトの仲間は40種類以上あり、区別は難しいとされていて、正確な同定は花を分解しないと決められないようだが、見た目からだと図鑑の写真と、花や茎や葉は同一。ヤマトリカブトは意外にも分布は関東西部と中部地方東部に限られるというので、分布的にも合っている。ちなみにこれは、フグ毒に次ぐ猛毒らしい。(2020/10/18   D)

c,d)  今朝も"この森"へ樹木ウォッチング。森もそろそろ秋の装いか、枯れかけているのか紅葉なのか、色が付き始めた葉もちらほら(紅葉はこのあたりは通常11月です)。野草は秋はあまりなかったっけな、と思いながらも目に付いたのが、紫の花。大きく分裂した葉を広く伸ばした大きな株だ。主茎(幹)も太い。これは野草か樹か、どちらだろう。でもこの花は、東北の山でよく見た覚えがある。なんだったったけ。回り込んで角度を変える。これはトリカブトではないだろうか。猛毒のあれだ。東北や北海道でよく見かけた。しかし、トリカブトが"この森"に?  調べるとトリカブトは日本に40種類以上あり区別が難しいという。図鑑を見ても、ぴったりした種はなかったが、りあえず速報として報告しておく。調査継続です。(2020/9/13  D)

(15)イヌショウマ
秋の彼岸花が終わるとこの森の花も寂しくなるなあと思っていたが、森の北側の落葉樹林帯の林床に咲いていた花があった。この季節に珍しい。イヌショウマのようだ。キンポウゲ科サラシナショウマ属。ショウマといえば、レンゲショウマが有名だが(同科レンゲショウマ属)、このイヌショウマも美しいと思う。
よく似ているオオバショウマと比較して、蕾が紅色を帯びるのがイヌショウマの特徴らしい。近縁のサラシナショウマが薬用になるが、こちらは役に立たないからイヌ。この森では、この株しか見なかったが、高尾山では多く見かけるそうだ。分布は関東~近畿地方の山地の湿った地。(2020/10/5  K)

(14)ヒガンバナ
a)この森でもヒガンバナが咲き始めました。ちゃんとお彼岸に咲くのが不思議。白いヒガンバナもありましたが、やっぱりこちらの色でなくてはね。(2020/9/21 D)
b)せっかくだから白いヒガンバナ。シロバナマンジュシャゲといって、ヒガンバナとショウキズイセンの自然交雑種のようです(牧野説)。毎年見かけます。九州には多いそうですが、なぜここに咲いているのかは謎。そう簡単に自然交雑するものではないらしいので、いつか誰かが植えたのかもしれません。
実はこの森の一画の草地は怪しいところがあって、どう考えても自然植生ではない人為的な部分があります。これについてはこちらの「この森の紹介 Fいつものベンチ」に。(2020/9/21 F)

(13)センニンソウ
13) 今日の"この森"では、こんな花も咲いていた。真夏に白い野草なんて珍しいなと思ったら、つる性の植物だった。センニンソウのようだ。常緑多年草の半低木(環境により木になる)。ここでは木にはなっていないようだが、花が終わった後が仙人に似ているんだとか。1か所でしか咲いていなかったので、この場所をよく覚えておかなくちゃ。(2020/8/17 8/23 D)

(12) ノカンゾウ
12)-3 九州の方、お気を付けください。心配しながらも、当地は風が少しあるものの晴天で、今朝もこの森へ。いつもの道をちょっとだけ入った草地にノカンゾウの群落をみつけた。こんなところがあったのか、と吃驚。ノカンゾウは一日花なので、朝咲いてその日のうちに枯れてしまう。よくみると枯れたもの、蕾のものもたくさんある。この地点を毎日ウォッチングするのもいいかもしれない。(もう終盤なので来年かな)。(2020/9/6 D)
12)-2 今日も"この森"から。最近は、樹の定点観察に夢中なのだが、このノカンゾウが綺麗だったので、紹介しておきます。しばらく前の、同色のキツネノカミソリに代わって、このノカンゾウがあちこちで咲いていました。これならわざわざ高山にニッコウキスゲを見に行くこともないかなと、これは負け惜しみです。森の中は涼しいとはいえ、高山の天然クーラには負けます。(2020/8/22 D)
12)-1 毎日のように行っている森で4時間も何をしているかというと、一つは美しい森の写真を撮りたいということ。しかしこれは非常に難題。撮影ポイントの問題だとは思うのですが。仕方ないので、二つに森を形作っている一つひとつの樹に注目しています。そもそも樹の名前がわからない。しかしこれも難題なことを知りました。植物学の基礎から勉強中です(^^♪。うーん難しいなと頭を捻っていると目に飛び込んできたのが、これ。ここにもキツネノカミソリかと思ったが、ノカンゾウでした。でも何でこれがワスレグサ科(旧ユリ科)で、キツネノカミソリがヒガンバナ科なのでしょうか。科が違うというのはかなりの違いだが、花のつくりは同じに見えます。またまた頭を捻るのでありました。(2020/8/10 D)
11)-2 ヒガンバナ科は、ユリ科と違って下位子房なんだとか。確かにキツネノカミソリは子房らしきも膨らみが、花弁の下にありました。緑色のふくらみ。ちなみに蕾の状態ではガク片もあった。開花すると落ちるようだ。(2020/8/10 F)

(11)キツネノカミソリ
11)-1 a,b) この森は、まったく飽きさせない。今朝、7:15。勤務前の"この森"です。場所は、<いつものべンチ>です。毎日のように来ていると、さすがに目新しいことはそうはないだろうと、次の手を模索しているん最中なんですが、ベンチに座って、一息ついてふと目を上げると、あれれ? いつのまにやらオレンジ色の花が??  ここで一昨日座っていたときは、咲いていなかったはずなんです。これは、キツネノカミソリです。この名は葉の形からくるそうですが、葉なんかどこにもありません。茎が地面から伸びているだけ。葉はどこへ行ったのかと思ったら、葉は夏にいったん枯れてから、花の茎が伸びてくるんだとか。ということは葉を見ることができるのは次の春か。忘れないでおこう!!(2020/8/7 F)
11)-1 c) 今朝、この森の、森の林床にポツンと咲いていたキツネノカミソリ。葉がないのがよくわかるだろう。それにしても昨日もこの道を通ったのだが、全然気づかなかった。一日のうちに咲いたのか、それとも私の眼(人の眼というもの)が見たいところしか見ない眼だからか。(2020/8/8 A)
11)-1 ​​​​​​​d)一昨日は蕾のままだった左のキツネノカミソリが花を開かせていた。背も伸びたようだ。昨日はまだ蕾だった。右側も満開となった。(2020/8/10 A)
11)-3  キツネノカミソリが、"果実"になっていました。ただ、その向こうのキツネノカミソリはまだ咲いていて、この手前には蕾のキツネノカミソリがありました。蕾と果実と花の三株が並んで揃い踏みです。(2020/8/22 F)
11)-4 台風一過の今朝、晴天とはいかず、まだ風がかなり強く大荒れの"この森"でした。樹々たちは幹をしならせ、枝を震わせじっと耐えていました。そんな中でも実りの秋。8月に鮮やかな黄色の花で楽しませてくれたキツネノカミソリの果実が熟し、種子が出てきていました。それぞれ種子が三つはいっているみたいです。(a)
 bは種子が一つだけ残っていて、黒々と輝いていました。おいしそうではあるが、そのままにしておきました。(2020/10/11 F)
<2020夏>
(10)キンミズヒキ
紫のヤブランが花盛りの中、黄色い花が咲いていた。この黄色い花は日曜日にこの森の他の場所でも見かけたものだ。その時は、細長く伸びた花序がゆらゆら揺れていて黄色い虎の尾?と頭をひねったのだが、調べてみたら虎の尾ではなかった。キンミズヒキというらしい。黄色いミズヒキということで名づけられたというが、どこがミズヒキなのでしょうか。こちらはバラ科(ミズヒキはタデ科)。花自体はバラ科そのものです。ヘビイチゴとかによく似ています。(2020/8/5 F)
 
(9) ヤブミョウガ
a)この森は、梅雨が明けるの待っていたかのように一斉に花を咲かせ始めたようだ。この時期、いつもは夏山に遠征しているので、この森には滅多に来ていない。真夏に花はないだろうと思い込んでいた。だからこの土曜日も森の、特に近頃は一つひとつの樹々をじっくり見ようと思い始めていたので、上方を見上げながら歩いていた。手にしていたのはマクロレンズでなくて望遠レンズだった。多くの発見をして山から降りてきて、うっそうとした照葉樹林帯の下部に広がるじめじめした空間に、蘭のような葉の群落が一斉に花を咲かせていてびっくりした。 
b)翌日マクロレンズを手に同じ場所に行った。ヤブミョウガというらしい。ミョウガとは関係なくツユクサ科だ。暖地(関東以南)の湿った草地に普通にみられる花のようだ。花弁が透き通っていて美しい。この森では、恐らくこの場所でしか見られない。(2020/8/1~8/2 E)
c) ヤブミョウガの果実(9/25)
    (呟き)この森だけを何十回(何百回?)ひたすら通い続け、改めて樹の種類の多さに嬉しい悲鳴を上げている。判らない樹もまだまだ多くうんざりもするが、考えてみれば野草はもっと種類が多いはず。それを見分ける達人も多く存在するのにも恐れ入る。こちらはせいぜい花しか見ないからな。樹の定点観察を始めたおかげで、観察ポイントは花だけでないことを知ったのは収穫。例えば写真は花を8月に紹介したヤブミョウガだが、いまやこんな姿に。花の定点観察も始めるかな。(10/7)

(8) ミズヒキ
a)この森は、おおむね2週間程で装いを変えるようだ。野草も樹に咲く花も、それぞれの時期に一斉に花が開く。その時期その時期の代表的な花が、「私の季節が来た」と合唱しているようだ。今週の花は、「ミズヒキ」だ。あるいは群落で、あるいはポツンと一斉に自己主張していた。花が咲いていないときは、全然気が付かないのだが、花が咲くと、おおここにいたのかと声をかけてやりたくなる。(2020/7/24 D)
b)先日紹介したミズヒキです。読友さんの指摘で、"この森"でもう一回ミズヒキをよおっく見てみたら、ちゃんと紅白になっていました。上から見ると赤だけど(上の楕円)、かがんで横から見ると紅白なんですね。下から見ると白くなります。横から見た花を左の楕円で拡大してみました。(2020/7/27 D)
e)梅雨明けとともに連日の暑さ。この森ではこの暑さを待っていたかのように、夏の花が咲き始めました。先日ご紹介したミズヒキもこの通り花を開かせました。こんな花だったんですね。(2020/8/2 D)

(7)  ヤブラン
この森も、そろそろ夏の気配だ。まだまだ梅雨の真っ最中だが、秋の花が咲き始めていた。数週間早い感じがするが、この森にはヤブランの大群落があるのだ。冬の初めに実をつけ、初春にヒレンジャクが飛来する。数年に一度しか飛来しないようなので、私はまだお目にかかったことがないが、いつか機会があればと心待ちにしているのだ。(2020/7/13 D)
梅雨も明けて、ヤブランの最盛期となった。(2020/8/9 D)

(6) ガクアジサイ
この森は、大雨警報の中でもやさしく迎えてくれる。今日はテレワークの日だったので、レインウェアを羽織って朝散歩に向かった。始業定刻の2時間半前に出発。通勤時間がないとかなり時間の余裕ができる。途中で雨もやみ、いつものコースへ。ベンチは濡れているので持参したマットを広げる。今日は一昨日の読友さんのリクエストに応えなければならないのだ。目当ての場所に向かう。沢沿いにそれはあるのだ。ガクアジサイ。図鑑によると分布は狭い。伊豆半島や房総半島、四国などの沿海地の林縁とされる。この森は、一応その条件にあっているが、本当にガクアジサイなのだろうか。ヤマアジサイとかタマアジサイとかと、一見、見分けがつかない。決め手は葉。ガクアジサイだ光沢があるという。それを確かめに来たのだ。うーん、微妙だが、光沢があるとしよう。水辺に咲くガクアジサイの写真、でした。(2020/7/8 G)
※これは樹木になります。こちらへ。

(5) セイヨウアジサイ
この森は、花も美しい。そう珍しい野草が咲いているわけではない。だが野草や樹木の花が一斉に咲き出す時期がある。梅雨の季節といえばアジサイだ。アジサイは街路や公園や寺にたくさん植えられている。まんまると花をつけたセイヨウアジサイはもともと日本のアジサイがヨーロッパに渡って改良されたものというが、美しい園芸種が多数ある。しかし、山でもアジサイはよく見かける。ガクアジサイとかヤマアジサイか多く自生している。これらは周縁にしか花はない。■ある植生の豊かな島の公園にセイヨウアジサイが植えられたことがある。自然保護団体が外来種を植えるなぞけしからんと抗議した。日本自生のガクアジサイを植えるべきだと。しかしガクアジサイにも園芸品種がある。古来からの外来種で日本で自生するようになった花もたくさんある。一筋縄にはいかないのだ。■写真はセイヨウアジサイだ。この森には、ガクアジサイもあちこちで咲いている。でも一番美しいのはこのセイヨウアジサイなのだ。(2020/7/6 F)
※これは樹木になります。こちらへ。

(4) オカトラノオ
a) この森は、花も美しい、と言いながら実は梅雨時はアジサイ以外はあまり咲いていない。こういう低山は3月から4月が花盛りで、6月から7月は標高2,000m以上の高山で花の季節が巡ってくる。とはいうものの、こんな花がゆらゆらと揺れているのが目に入る。大きな花なので往路で気づかなかったのが不思議なくらいだ。オカトラノオ。岡虎の尾。名前通りの花だ。よく見かける花だが、この森で咲いているとは思わなかったので嬉しいものだ。野路虎の尾や、沼虎の尾というのもある。(2020/6/17 D)
b) 今日は朝から降水確率90%の雨予報だったので、のんびり自宅ですごすつもりだったが、あれあれ晴れ間も出て雨の降ってくる気配もありません。こうなれば、この森に行くしかありません。ストレス解消にはこれが一番です。とはいえそう新しい収穫はありせんでしたが、何点か確認できたので明日以降少しずつ紹介するとして、今日はオカトラノオです。昨年紹介しているので、迷ったのですが群生が見事だったので。昨年と場所は同じだが、こんなに咲いてたかな。(2021/6/27 D)

<2020春>
(4) カタバミ
今日の山散歩で一番目立っていたのはこれ。カタバミですね。山に行かなくてもどこでも見られるとは思うけど、外来種や園芸種ではないというのは貴重。(2020/5/24 D)

(3) フタリシズカ
今日、嬉しかったのは、フタリシズカを見つけたこと。そう珍しくはないが、近所の山に咲いているとは思わなかった。手前が2本で、奥が4本。2本のほうを、"二人静"に見立てている。そう能の「二人静」だ。義経記の静御前の相舞(二人の舞)。静御前がなぜ二人になるかというと、ある女(茶摘女)に憑依した静御前と、静御前の亡霊の二人が出てくるから二人の静御前となる(ややこしいな)。能で亡霊が出てくるのはよくあるが、さらに憑依が登場するのは珍しい。二人は、ともに静御前だからピタッと同じ舞をしなければならないが、相当困難。私が国立能楽堂で観たときはわざとズラしているような気がした。ああ、能もいつになったら観に行けるだろう。2020/1/30の二人静→
 センリョウ科フタリシズカ。これは4本あるから、"四人静"だな()。(2020/5/12 D)

(2) タチツボスミレ
新型コロナでどこへも行けない中、読友さんから素敵な句を教わった。「山路来て 何やらゆかし 菫草」。芭蕉の句だ。そう、スミレの季節なのである。そういえば、昨日の近所の山・高麗山で、スミレが咲いていたので撮っていた。これはどの山でも見かけるタチツボスミレに違いない。高麗山は野草はそう多くなく初めて見たので撮影しておいたのだ。この季節は大抵、花を求めて遠征するのでこの山にはなかにか来る機会がなかったのだろう。こういう時こそ、身近の野草に目を向けるとよいかもしれない。(2020/4/2 B)

(1) ニリンソウ
この三連休もさんざん迷った末、山旅は中止。山に入ってしまえば、安全だがそこまでたどり着く間のリスクが問題なのだ。とはいえ、良い天気。歩いて行ける高麗山へ1時間散歩に繰り出しました。ちょっと目当てがあったのだ。何年か前に見つけたニリンソウの群落。今年も花を咲かせてくれていました。これからもずっと咲いてくれますように。(2020/3/20 H)

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